青森のねぶた、徳島県の阿波踊り、沖縄のエイサーなど、日本各地には地域で大切に守られてきた、美しい伝統行事があります。
同じ日本でありながらも異なる背景を持つ地域の信仰に触れるとき、日本の豊かさを感じます。
商いのまち、大阪では商売繁盛を願う多くの商人に愛される福の神、恵比寿様の存在がありました。
商売繁盛を叶える、福の神「えべっさん」
ちょっと贅沢なビール缶で微笑む、福耳の持ち主「エビス(恵比寿・戎)」様。
七福神の一柱で商売繁盛の神様って知っていましたか?
恵比寿様は左手には鯛、右手には釣り竿を持ち、大漁をもたらす福の神。
この民間信仰が商業のまち・大阪では商売繁盛・金運向上のご利益があるとして広まりました。
関東の方にはあまり馴染みがない恵比寿様ですが、大阪人は親しみを込めて「えべっさん」の愛称で呼ぶほど、身近な存在です。
布施戎神社に行こう
恵比寿様を祀る戎神社が布施のまちにもあります。
昭和29年、えびす宮総本社の「西宮神社」より分祠され「布施戎神社」が創建されます。現在、「布施戎神社」は布施商店街の店主さんをはじめ、東大阪市民に愛される神社となりました。
布施・戎神社に行ったらまずは参拝をしましょう。
2021年11月に改修された本殿が出迎えます。華美な装飾はないものの厳かな造りの真新しい本殿からは趣を感じます。
日本一“大きな”えべっさん
関西を中心に日本各所に分布する戎神社ですが、布施の恵比寿様は一味違います。
なんと布施・戎神社にある恵比寿像は日本一大きい。
鯛を釣り上げた様を模写した銅像は、水面から飛び散る水飛沫まで細やかに表現されています。
そんな大迫力の恵比寿様からは力強いエネルギーがひしひしと伝わってきますね。
布施の人々の健康をも下支え!? 恵比寿様のもう一つのご利益
恵比寿像をもっと近くで見てみましょう。なんだか、膝と腰の部分だけやけに色が変わっていますね。
布施戎神社には、恵比寿像の中から自分の良くない箇所をさすると、身体が良くなるという言い伝えがあります。
色が禿げるほど多くの人が恵比寿様に健康を願ったのでしょうか。
布施のまちにはとっても元気にお店を切り盛りするおじいちゃん・おばあちゃんが多いのも納得です。布施の人々の健康をも支える、恵比寿様の効果は絶大ですね。
「えびす」で溢れる布施のまち
さて、戎神社を飛び出し、商店街を歩いていると、「えべっさんのまち、布施」の文字が目に飛び込んできます。
さらに商店の看板に目を向けると、
「えびすカフェ」、「戎神社」、「趣味の店 えびす」の文字。
それだけではありません。恵比寿様が描かれた色鮮やかな看板もあちこちに見つけることができました。
そう。布施のまちではたくさんの「えびす」に出会えます。
布施は日本一“多く”の恵比寿様に出会えるまちでもあるんです。
SEKAI HOTEL Fuseの最寄りである近鉄・布施駅の改札前にもなんと大きな恵比寿像が!
恵比寿様に迎えられ、恵比寿様に見送られる。布施のまちだからこその体験ですね。
日本一大きな、そして日本一たくさんの「えびす」に出会えるまち、それが布施。
布施のまちに来たなら、恵比寿様に商売繁盛を願わなくちゃ。