布施の味自慢の飲食店が集まる高架下「あじロード」。
京都の割烹「田ごと」や大阪のホテルで10年以上も修行をつんだ料理人が腕をふるう、小さな割烹居酒屋がありました。
その時々の旬な食材を使った丁寧な割烹料理に舌鼓。四季の豊かさを味わいませんか?
住所 | 大阪府東大阪市足代新町1-44 ロンモール布施 西館GoogleMap |
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電話番号 | 06-6784-0660 |
営業時間 | ランチタイム/11:30~13:30 ディナータイム/17:00~22:00 |
定休日 | 日曜日(土曜日はディナータイムのみ営業) |
料理人の腕が光る、おばんざい
暖簾を潜ると一番に目につくのがショーケースのおばんざいの数々。
長年割烹料理屋で修行を重ねた店主が最も料理人の腕が試されると言うのが、おばんざい。特別な食材を使わないからこそ、丁寧な下処理や繊細な味付けが分かるのです。
ショーケースの中から、自分で好きな種類を選べるのも嬉しいポイント。ついつい選びきれず、筆者は奥さんにおすすめを3種選んでいただきました。
今日のおすすめは「さばの南蛮酢漬け」「がんもどき」。砂糖の代わりに蜂蜜を使っており、まろやかな甘さが癖になる「マカロニサラダ」は奥さんの一押しです。
毎週通っちゃう?四季折々の週替わりのメニュー
割烹料理の魅力は、やはり旬な食材を使ったお料理から四季を感じられることではないでしょうか。筆者が伺った9月上旬は、鱧がおすすめでした。
ご主人が骨ぎりをした鱧は口当たりがよく、ほろほろした食感を楽しめます。
また秋の味覚、土瓶蒸しも今週からメニュー入り。毎週新しいメニューが加わるため、常連さんも今週の新メニューを楽しみに毎週訪れるのだそう。
京丹後の郷土料理も外せない
店名にある「丹後」は店主の故郷「京丹後」を意味しており、京丹後の食材も多く用いられています。米は京丹後の契約農家から直接仕入れているこだわりの食材の一つ。
京丹後の郷土料理「バラ寿司」と「へしこ」は常時メニューとして提供しています。
中でも鯖の糠漬けである「へしこ」を提供するお店は数少ないでしょう。
市場には、ただ塩っ辛いだけのへしこも出回っていますが、店主自ら最も美味しいと感じた商品を仕入れています。脂の乗った鯖の旨味をしっかり感じる自慢の品です。
合わせて京丹後の日本酒はいかが
そんな手間の込んだおばんざいの数々と一緒に味わっていただきたいのが、日本酒です。
酒どころでもある、京丹後の地酒をはじめ、日本全国から選りすぐり、常時12~15の種類を揃えています。
注文すると、奥さんが溢れんばかりについでくださりました。(ついつい溢れてしまうこともあるのだとか。奥さんの可愛らしい一面が垣間見えます。)
隠れた人気メニュー「石焼カレー」
さてさて、最後に締めのご飯ものをと思い改めてメニューを見返すと、異彩を放つ「石焼カレー(950円)」の文字。気を衒った料理かと思いきや、実は常連さんにも認められたお店の名物なんです。
石焼ビビンバ用の鉄板で熱々の状態で運ばれてきます。割烹料理屋のカレーなので、出汁風味の優しいカレーかなと思ったら、ピリリとスパイスの効いた本格派。
白味噌や牛乳で仕上げたまろやかなベースに、隠し味で一味が入っているのです。
数量限定でランチメニューとしても提供されている、「石焼カレー」はこちらでしか食べられない見逃せないメニューです。
おばんざいが味わえるランチは850円〜
「丹後のさと」はランチタイムも大盛況。
その理由はなんと言っても、本格和割烹が850円で食べられるお手軽さ!
そして、自慢のおばんざいは200円で好きなだけ食べ放題!
ショーケースに入っている小鉢をセルフスタイルで取りに行く「おばんざいバー」はランチタイムだけのサービスです。言わずもがな追加必須ですね。
京割烹料理人としての誇り。二人三脚で歩んできた布施での7年
店主の堀さんは京都府京丹後の出身、高校を卒業後日本料理の世界へ飛び込みました。自分のお店を構える場として選んだ地は奥さんの地元であった、布施でした。
地縁のない布施のまちで商売を始めるのは難しく、金曜日なのに昼も夜もお客さんがこないこともあったのだとか。
しかし、自分のルーツである京丹後と割烹の魅力を味わって欲しいと、奥さんと二人三脚でコツコツ続けてこられたおかげで今では常連さんも多くついた人気店となりました。
お手頃な価格と堀さん持ち前のフレンドリーな接客で、京割烹の門戸を開く場となっている「丹後のさと」。ぜひ布施にお越しの際は訪れたい名店です。